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2022年05月31日 / 投稿者:Hasegawa 終わらざる夏

『終わらざる夏』という本を読みました。

終戦後ながらも侵攻してきたソ連軍を日本軍が迎撃した「占守島の戦い」が題材です。

 

戦争の悲劇が、敵方のソ連兵も含む様々な人を通じて描かれていました。

 

作中、疎開先を脱走した主人公の息子を保護してあげていた渡世人の萬助が、戦争に負けて悔しがる少年に言い聞かせる言葉こそ、本作の伝えたい事なのだろうと思います。

 

「敗けてくやしいなんて気持ちはな、きょうを限りに忘れちまえ」

「二度と戦争はするな。戦争に勝ちも敗けもあるものか。戦争をするやつはみんなが敗けだ。大人たちは勝手に戦争をしちまったが、このざまをよく覚えておいて、おめえらは二度と戦争をするんじゃねえぞ。」

 

一方、『世界から戦争がなくならない本当の理由』という本で、著者の池上彰さんは、戦争は勝っても敗けても次の戦争を生んでしまう負の連鎖が続いてしまっているとし、戦争の過ちを繰り返さないためには「過去を冷静かつ謙虚に見直し、明確で具体的な教訓を得なければなりません」と説きます。

 

この本は3年前の2019年に書かれていますが、ウクライナを巡る、ロシアとEU諸国やアメリカの“新冷戦”状況に触れ、「ここに何か間違いが起これば、また世界規模の戦争に発展する可能性もあるのです」と予言されていました。

 

各国にとって、最大の国益は「平和」であることを忘れないでいたいですね。

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