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2022年03月07日 / 投稿者:Iwasaki すべてはこの日のために。

「鳴かぬなら 鳴かずともよい ホトトギス」 種田山頭火

 

 

武将たちが詠んだ(ということになっている)俳句のせいで、ホトトギスって全然鳴かない鳥のような気がしていますよね。
「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」織田信長
「鳴かぬなら 鳴かせてみせよう ホトトギス」豊臣秀吉
「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」徳川家康
「鳴かぬなら 放してやろう ホトトギス」明智光秀
当たり前ですが、武将たちが本当に読んだわけではなくて、その人間性を表現するためになぞらえたってことですよね。

 

ほかにも
「鳴かぬなら それもまたよし ホトトギス」松下幸之助
なんてのもあるみたいですが、たぶん冒頭の種田山頭火も含めてだれもこんなつまらない句は詠んでないんだと思います。

 

で、ホトトギスが全然なかない鳥なのかというと、実際のところそんなことはありません。
むしろ鳥のなかでも甲高い声でせわしなく鳴くタイプの鳥です。
深夜帯にも鳴いたりするのでなかなか迷惑な鳥のだったりもしますが、”口の中が赤い”こと、”けたたましく鳴く”ことから
「啼いて血を吐くホトトギス」などとやゆされることもあります。

 

そもそもホトトギスは主に自身のなわばりを主張するために啼きます。
「ここは俺の場所だー!」ってことですね。
そう、血を吐くほどに。

 

ものの書物によればホトトギスの鳴く声は、”畑仕事に取り掛からねばならない”とか、”今年も稲作の時期が来た”などと、季節の変化を象徴する合図としての役割もになっていました。
私自身にも血を吐くほどに主張できるような何かがあればいいのですが、なかなかそうもいかないというか、この時期はやはり繁忙期ですからね。

 

「せわしさに 啼いて血を吐く ホトトギス」 筆者

 

ということでどうでしょうか。

 

そういえば、正岡子規の「子規」というのは「ホトトギス」と読むことができます。
正岡子規本人が結核で盛大に吐血したことについての自虐ネタということらしいです。

 

さぁ、確定申告も終盤戦です。

 

ではまた。

 

 

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