- HOME
- 代表 小谷野幹雄のブログ
- 降圧剤スキャンダル~大きなビジネスの前にかすむ倫理~
小谷野です。
お盆の時期はいろいろと考える時間があります。
昨年は長生きをしてしまうリスクを憂えていました( http://koyano-cpa.sblo.jp/archives/201208-1.html )が、
今年は健康の判定について考えました。
私は、血液検査で悪玉コルステロール値が「基準値」を毎回超えており、投薬を勧める専門家もいます。
食生活改善やサプリ等では効果がでない、遺伝的な体質だそうです。
つい最近、製薬会社のスキャンダルが新聞に出ました。
血圧を下げる新しい薬のデータを改ざんし、多額の寄付を受けている大学側も改ざんを放任していた疑いが
あるそうです。
人の命に関わる薬の世界なので、にわかには信じられませんが、
改ざんは事実のようです。
ところで、日本は「基準値」を超える高血圧者が4000万人、
実際に治療を受けているのはその2割の約800万人のようです。
日本人の3分の1は高血圧だそうです。
子供を除くと4割以上が病人ということになります。多すぎる気がします。
その「基準値」そのものを調べてみると、血圧が上140/下90mmHGを超えると病人となるようです。
しかし1999年改訂前の「基準値」は上160/下95でした。「基準値」を引き下げたことによって
高血圧者が倍増したようです。
降圧剤の市場は1兆円もあり、年々市場は拡大しており、
薬の開発競争も激しい分野と聞きます。
巨大ビジネスの前には、倫理がなおざりにされてしまいました。
経営者にとって決して「対岸の火事」ではありません。