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- 起業失敗[2]~お金の分別~
小谷野です。
起業の成功事例は他の成功本に譲り、失敗事例分析の続編です。
今回はお金の分別です。
1.「自分のお金」と「出資者のお金」
陥りやすい無分別です。資本として集めたお金は銀行借入と違い、金利もなく定期返済もありません。
目先返さなくてよいので、振り込まれた資本は自分のお金と考えてしまいます。
資本で集めたお金は、社長の力量によって集めた自由なお金と勘違いしてしまうようです。
バラ色の事業計画をプレゼンして、ベンチャーキャピタルや個人の投資家から資本として集めたお金で、銀座で夜な夜な派手に遊んでいたベンチャー社長がいました。
人のお金での起業ですので、責任感、緊張感が少ないようです。
ところで、資本で集めたお金は、配当(金利と違い、法人税上経費になりません)により株主へ還元し、株式(企業)価値を上げていく責任を負い、議決権等強大な株主権利を与えるのですから、銀行借入れよりもコスト・責任が重いと考えることが必要でしょう。
2.「自分のお金」と「会社のお金」
古典的な無分別です。自分の手元にある(管理できる)預金通帳にお金があれば、社長は何にでも使えると考えてしまいます。会社の経理資料に、家事の領収書まで見かけることがあります。
3.「会社のお金」と「銀行のお金」
借入によって運転資金不足を補うことが常態化していくと、この区別がなくなります。新規借入の奔走など銀行折衝が社長業務の多くを占めるようになると、やがて事業は終焉を迎えます。
4.「自分のお金」と「友人、知人のお金」
親兄弟でなく、友人、知人のお金までも集めている場合は、既に事業として破綻している場合が多いようです。一般の金融機関からファイナンスができない状況だからこそ、血縁者の後に知人・友人への頼みとなります。
~ 起業家は自分の給料は後回し 小谷野でした ~