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- 倫理問題は会社を潰す~フォルクスワーゲンの不正~
小谷野です。
フォルクスワーゲン(VW)は、トヨタ、GMに並ぶ巨大自動車メーカーです。
そのVWが、不正のプログラムを使って排ガス規制を逃れ、実際には基準値の数十倍のNOxをまき散らすそうです。
ディーゼルは、欧州発のクリーン・エンジンのイメージが定着しつつあったのに残念です。
今回の事件で、会社側の会計上の損失引き当ては9000億円程度ですが、世界各国への賠償金額は数十兆円になると言われています。
ところで、私は米国ビジネススクール時代、Business Ethics(企業倫理)の科目を履修しましたが、大学院生時代はあまり興味は持っていませんでした。
しかし帰国後に、消費期限改ざん、牛肉偽装、金融界の飛ばし問題など企業倫理に関わる事件で伝統的な日本企業が次々と崩壊していく様をみて、倫理(Ethics)問題の重要性を認識しました。
あらゆる事業活動において間違いやミスは避けられませんが、単純なミスは立ち直りも比較的早く、消費者から応援団が生まれる場合もあります。
しかし、悪意を持った不正は、賠償額のケタが大きいことに加えて、なによりも消費者の信頼を失い本業の継続が困難になります。
倫理の問題があるかないかは、その後の企業存続に大きな影響を及ぼします。