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- マイナス金利の衝撃~異常は長く続くのか~
小谷野です。
日銀のマイナス金利政策が波紋を呼んでいます。
1億円1年預けても数百円の金利だそうです。
まだ、金利があれば良いほうで、法人の普通預金からは金利(手数料)を逆に徴収することが検討され始めました。
さらに、個人向け長期国債の販売が中止となりました。
現状で販売するには個人投資家が政府に金利を払って国債を保有することになるからです。もはや資金運用ではありません。
平成時代の初め、証券マンであった私は、学校で習ったことのないマイナス金利に直面しました。
円高が急激に進んでいた時期に、デリバティブ(為替予約)を使うと実質マイナス金利で資金調達ができる時代があったのです。
外貨建債券を発行して、為替予約をすると為替差益を入れた実質金利がマイナスで確定できたのです。しかし、異常なことは長く続きません。
マイナス金利を謳歌しようと競って起債した多くの企業はその後、バブル崩壊もあり、元本返済で苦境に立たされました。
ところで、このような金融情勢ですから、収益不動産への投資が脚光を浴びています。
都心の優良収益物件は利回りが3%まで落ちていますが、相続対策に加えて、借入金利の異常な低水準から、投資意欲は落ちていません。
ボラティリティ(価格変動リスク)も有価証券と比べると小さいのが魅力だそうです。不動産市況はリーマンショックで3割下落し、現在はリーマンショックの前まで回復したというところでしょう。