『「夢を叶えるために三十歳までにしておきたいこと」
ふと顔を上げると、中吊りの自己啓発本の広告が目に入った。
夢を叶える?
この電車の中に夢を叶えた人が何人いる?「将来の夢は?」「大きくなったら何になりたい?」子どもの頃、大人たちから投げかけられる残酷な質問。けれど、その質問をした大人たちだって、夢を叶えた人はほとんどいないんだろう。だったら、なんで子どもに無邪気に聞くんだろう。まだ未来のある子どもなら自分の代わりに夢を叶えてくれるかもしれないと思うからだろうか。』
窪美澄著『さよなら、ニルヴアーナ』より。
私も、正直なところ夢とか言われてもピンとこないです。
今年も終わりに近づき、やり残したこと、みたいなことはたくさんありますけど、年内にやらなければならないほどのものではないような気がしますし、ましてや30歳までに、みたいな期限つきのものでもないような気がしています。
もうすでに30歳になってしまいましたし。
でも、夢を叶えたらそれで終わり、ということではなく、たぶんその先もなにがしか進んでいくわけですから、明確には叶ってるのか、よくわからない夢だってあるはずなんですよね。次々に生まれるものなら「目標」と言ったほうが表現は適格だとも思いますし。
そんな感じの本も紹介しましたかね、かつて。
ま、そんなに単純ではないですよ、と。
ではまた。