先日お会いした企業オーナーの方のお話。
自社の重要プロジェクトで、通常ならば外部の専門家を頼るところ、全てを自社の生え抜き社員に一から学ばせて達成させたとのこと。
担当者はさぞかし苦労されたでしょう。
「うちはプロパー主義ですから」と笑っておられました。
「プロパー主義」という言葉の意味を考えてみました。
プロパ―社員(新卒生え抜き社員)を重用し、中途採用社員は非主流とされる社風を揶揄する言葉として使われるケースもあるようですね。毎年大量の新卒社員を採用できる大企業では、このような社風が事実上醸成されることもあるのでしょうか。
私たちのような中小零細企業や専門業については、そのような意味での「プロパー主義」は到底成り立ちようがありません。
一方で、生え抜き社員を、自社内での教育や経験によって実力を養成し、たとえ未経験の業務でさえも試行錯誤を重ねてでも達成し得るように育て上げる「プロパー主義」であれば、組織が長期に存続し成長を続けるためには、不可欠な考え方であると思いました。短期的には非効率であっても、長いスパンでは報われるのかもしれません。少なくとも、冒頭のオーナーの企業では成功しているようです。
話は変わって、先日行われた会計士協会東京会主催のフットサル大会。
わがFC.KOYANOは、3年ぶりに予選リーグを突破しベスト8に進出することができました。ほとんどは学生時代にサッカー経験があるものの(私はそれすらありません)、このチームでしかプレーしていないメンバーばかり。昨年の惨敗以来、1年間、練習、話し合い、試行錯誤を重ねて、チームとしての戦い方を共有し、各個人がやりたいことを犠牲にしてでも規律を守った結果得られた成果でした。
自チームでできることを考え、それを磨き、できることを少しずつ増やし、時には自ら自由を制限しつつ、挑戦すべきところでは思い切って試していく。経験と試行錯誤と訓練を重ねることで、一歩一歩進歩する。