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- スイス[2]~資産は保全するもの~
小谷野です。
スイスの大手銀行のファミリー・オフィス部門のトップに会う機会がありました。
日本で言うとプライベートバンキング、ウエルスマネジメント、
ファイナンシャルプランナーなどで、富裕層の資産を預かる部門のことです。
この部門の財産に対する考え方は、日本とは随分違います。
「資産は運用するものではなく、保全するものである」との概念が徹底しています。
欧州の富裕層は保有資産の大部分の管理・保全を、信頼する金融機関に全面的に委託してしまう人が
多いようです。
これは、欧州の歴史に理由があるのでしょう。大陸続きの欧州では、
紛争発生によって全財産を突然奪われる悲劇を繰り返してきました。
永世中立国に財産の大部分を保全委託してしまうのは自然な流れなのでしょう。
また、彼の統計数値によると世界GDPの70%以上はファミリービジネス(同族経営)が
作り上げているそうです。
しかし、この家業の承継は重大な問題で、
4代目まで承継できるのは3%程度だそうです。
銀行にとって承継問題への適切な助言は、後継者の教育まで含めてサービスラインになっています。
日本でも承継は重大な問題です( http://jigyo-syokei.jp/ )。