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- 九月花形歌舞伎を見て~時代が動き出した~
小谷野です。
九月の花形(若手の意)歌舞伎・夜の部「陰陽師」を見てきました。
歌舞伎界で新しいジャンルが動き出したことを実感しました。
海老蔵、菊之助、染五郎、松緑、勘九郎、七之助・・若手スター勢揃いで、演出、音楽、
舞台装置も明らかに古典とは異なるものでした。
市川團十郎、中村勘三郎ら大黒柱を次々に失った歌舞伎界で、残された若手が全く新しい分野に挑戦している姿は、
会社経営の世界で前代社長の急逝で若くして社長業を引き継いだ息子が、自ら模索しがむしゃらに働き、
挑戦している姿と重なります。
逆境という試練は、大きく人を育てるのは間違いないようです。
今回の新作は3代目市川猿之助が始めた「スーパー歌舞伎」の時と同じうねりを感じました。
スーパー歌舞伎は、始まった時がバブル期であることもあり、華やか(派手)な衣装、華やかな音楽、華やかな演出、華やかな大道具で多くの人を魅了し、新しい歌舞伎の分野を確立しました。
30年近くも経過すると、もう「古典」の一分野です。
今回の新作「陰陽師」も将来、新しい古典になる予感がします。
ところで、最近人気TVドラマ『半沢直樹』でオネエ金融庁検査官役を演じた「片岡愛之助」が、今回の陰陽師では重要な役所である悪役を見事に演じきっていました。松嶋屋(愛之助の屋号・まつしまや)!!