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- 役員報酬~日本基準か否か~
小谷野です。
上場会社の役員で報酬が1億円以上の方は414人いたと各メディアで報道されました(2016年3月決算)。
日本の会社なのに、高額役員報酬リストの上位にはカタカナの名前がズラリと並び、日本人の名前が少ないのです。
外国人の役員報酬は、日本基準ではなく海外基準で決定されているようです。
日本基準の背景について考えてみました。
・日本企業のROE(自己資本利益率)の低さ
国際平均の半分程度の水準で有り、ROE最貧国と揶揄されている
・日本の役員は従業員の延長
法律的には委任(取締役)と雇用契約(従業員)と全く異なるが、意識は人事昇進の一段階。
・日本は役員も終身雇用的な文化がある
役員退任後も車と秘書がつく顧問等、長く会社から報酬を得るケースも多い。
・日本はストックオプション報酬制度がうまく機能しない
米国は、上場企業の資金調達は直接金融(株式・債券発行)が中心だが、日本は間接金融(銀行借入)が主流。日本の株式市場に長期安定的な右上がりの傾向が見出せない。
ところで、このような日本独自の要因を割引いても、
日本の大企業の役員報酬は総じて低いと感じます。