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- 「失敗の方程式」~事業計画編~
小谷野です。
起業家の集まりや、金融機関での勉強会でよく聞かれます。
「先生はベンチャー企業を何百社も見てきていますが、起業家が成功する方程式をご存じですか。」
この質問への回答は相当に難しい。
成功は様々な要因が偶然に重なってできた場合もあり、方程式に集約するのが難しいのです。
成功の逆の「失敗」は、原因が明確な場合も多く、失敗原因を集約して参考にすることができると感じます。
起業家をサポートしたい思いから、過去の事例を思い出してみました。
<事業計画編>
1.社長の話が概念的
「人類の思考と行動はボラティリティが高く、オルタネイティブな新しいバリューを生むために、ソシオマネジメントで…」
概念的な言葉が多く、具体的な計画内容が乏しい場合があります。
1.社長の話がマクロで終わってしまう
経済指標、市場統計分析も大事ですが、具体的な事業のミクロ的な話も重要です。
「何を、誰に、いくらで売りたい」が明快である必要を感じます。
1.遠過ぎた未来視点
起業の成功率が高かった計画は、「少し先」の未来を実現させていく計画が多かったように感じます。
ただし、著名な革命的・伝説的な起業家は、遙か遠い未来を見据えた事業計画からスタートしたのかも知れません。
1.ビジネスとボランティアの区分が曖昧
人のため社会のためになる素晴らしい計画ですが、社会貢献と事業の境目が曖昧で、利益確保が優先事項でない事業計画もあります。
メディアが好んで取り上げる企業ではあります。
1.単一事業モデル
ひとつの事業モデルでの起業はリスクが高いと感じます。
1.保有する技術への過信と生産重視
市場分析や売り方はもっと重要です。
1.市場分析の甘さ
市場の有無・サイズ
曖昧なターゲット
市場参入のタイミング
利益確保ができる市場か否か
1.競合分析の甘さ
起業した事業分野において、既に相当先行している企業が存在することを起業してから気づいたケースもありました。
~下手は上手の手本(世阿弥)、小谷野でした~