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- 親族内承継 ~歌舞伎界の襲名~
小谷野です。
天候が40度猛暑の次は長雨ですので、室内回避がよさそうです。
コロナで2年延期された、歌舞伎界の大名跡「市川團十郎」十三代の襲名披露公演が今年の11月・12月に行われることになりました。
息子の勧玄君は八代目市川新之助を襲名します。
市川團十郎家の襲名は、「新之助」→「海老蔵」→「團十郎」となります。
市川海老蔵としての舞台も僅かとなり、歌舞伎座の七月大歌舞伎第二部で「夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)」と「雪月花三景(せつげつかみつのながめ)」で出演しています。
乳癌で早逝した小林麻央さんの忘れ形見である堀越勧玄君と麗禾(れいか-市川ぼたん)、この海老蔵親子の踊りに観客の拍手は鳴り止みませんでした。
僅か10歳前後の子ども達が人を魅了する踊りができるのは、歌舞伎界の風習、親族内承継(*)の特徴でしょうか。
小さい頃から親の芸の世界に深く接し、練習時間も長いので、年齢の割に到達できるレベルが高いようです。
(*)余談ですが、一般企業の事業承継における親族内承継と親族外承継の特徴です。
1.親族内承継
早い時期からの承継準備と後継者教育が可能である。
周囲の理解や協力が得やすい。
2.親族外承継①:「社内」人材による事業承継(MBO)
会社理念や企業風土を維持しやすい。
社内の幅広い人材の中から承継者を決められる。
3.親族外承継②:全くの第三者による事業承継(M&A)
広く社外、他業界の人材・会社に事業を承継させることができる。
さらに蛇足的な話ですが、西洋の「襲名」は、親と同じ名前にJr.ジュニアを付け、親が亡くなるとJr.を外し(親への敬意から外さない人もいます)、3世は「Ⅲ」をつける事が多いようです。
~襲名の前に創名、小谷野でした~