- HOME
- 代表 小谷野幹雄のブログ
- 健康神話を科学的に検証する ~それホントに体にいい?~
小谷野です。
薬学博士である生田哲氏の『「健康神話」を科学的に検証する(草思社2023.2)』を読みました。
冒頭の「はじめに」から、ショッキングな内容でした。
遺伝子が決める病気は1割に満たず、9割以上は生活様式で決まる。
がんの場合は、遺伝子で決まるのは5%に過ぎない。
がんになったら抗がん剤治療が当たり前とされているが、抗がん剤は効かない、生存期間を延ばすこともQOL(生活の質)を高めることもなく、抗がん剤は新たながんを作る。
その他印象に残った項目です。
「アルコールについての神話:少しの飲酒はまったく飲まないよりも健康に良い」
→ウソ
良いアルコール摂取量は存在しないことをワシントン大学医学部の調査で明らかになっておりゼロがベスト。
「食事でビタミンを十分に摂っていればサプリは不要」
→ウソ
食事ですべての栄養素をバランス良く摂るのは困難で補助的なサプリは大事である。
*紅麹を使った健康被害で、サプリ需要が低迷しそうですが重要なようです。
「大腸がんの3分の2はビタミンDで予防できる」
→ホント
日本では大腸がんが、肺がんや胃がんをしのぎ、患者数はナンバーワンとなっている。
カリフォルニア大学が行った、血中ビタミンD濃度を5群分けて行った25年の研究結果からその効果が明らかになっている。
さらに、ビタミンDは乳がんの発症率を半分に抑えることができる調査結果も出ている。
「牛乳は骨を丈夫にし、骨粗しょう症を防ぐ」
→ウソ
ハーバード大学「カルシウムと骨粗しょう症」他、複数の研究論文から、毎日牛乳を大量に飲み、乳製品をたくさん食べる高カルシウム摂取国の方が大腿骨の骨折が多くなっている。
~減酒とサプリ、小谷野でした~