はじめに
令和2年4月7日に緊急事態宣言が発令されました。コロナウィルスが経済に与えるダメージは、リーマンショックを超えることも想定されます。
そこで、政府は、解雇を防ぎ雇用を維持するため、雇用調整助成金の制度を拡大することを決定しました。そこで今回は、雇用調整助成金の特例措置についてご紹介します。
1.雇用調整助成金と特例措置
雇用調整助成金とは、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対して一時的に休業、教育訓練又は出向を行い、労働者の雇用の維持を図った場合に、休業手当、賃金等の一部を助成する制度です。
新型コロナウィルス感染症の影響を踏まえ、4月1日~6月30日の緊急対応期間中は、全国の全ての業種の事業主を対象に、雇用調整助成金の特例を実施することになりました。
(出典:厚生労働省HP https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html )
助成率を引き上げ、助成対象者を拡大し、休業等計画届の事後提出を認めたり生産指標の確認期間を短縮することで対象事業者の制度利用時の利便性を高めています。
過去に雇用調整助成金を受給したことがある事業主についても助成対象とし、過去の受給日数にかかわらず、今回の特例の対象となった休業等の支給限度日数までの受給が可能です(クーリング期間撤廃)。
おわりに
コロナウィルス感染者は、いまだ増加傾向にあります。
特例措置や新たな助成金が実施される可能性がありますので、今後の政府の動向に注目です。
(担当:佐藤裕)