会計・税務の知識

2018年06月07日 発行法人における有価証券等に係る消費税

はじめに

今回は法人における有価証券等に係る消費税の取り扱いについてまとめました。

 

発行元 商品 利子・配当・分配金等 譲渡 償還
差損 差益
国内 株式 課税対象外 非課税売上(譲渡対価×5%)
投資信託 契約型投資信託

→非課税売上

①   解約請求

「解約価額-個別元本>0」

→非課税売上

「解約価額-個別元本<0」

→課税対象外

②   買取請求

→非課税売上(譲渡対価×5%)

課税対象外 償還価額-個別元本>0

→非課税売上

会社型投資信託

→課税対象外

公社債 受取利子→非課税売上 非課税売上(譲渡対価×5%) 課税売上割合の計算上、分母から控除 非課税売上
経過利子(下記選択)

①譲渡対価に含める

→非課税売上(譲渡対価×5%)

②受取利子で認識する

→非課税売上

ゴルフ会員権 課税売上
持分会社の持分 課税対象外 非課税売上
金銭債権 非課税売上 譲渡対価×5%

→非課税売上

国外 株式

(株券不発行)

課税対象外 譲渡対価×5%

→非課税売上

投資信託 契約型投資信託

→非課税資産の輸出等

①   解約請求

「解約価額-個別元本>0」

→非課税資産の輸出等

「解約価額-個別元本<0」

→課税対象外

②   買取請求

→非課税売上(譲渡対価×5%)

課税対象外 償還価額-個別元本>0

→非課税資産の輸出等

会社型投資信託

→課税対象外

公社債 受取利子→非課税資産の輸出等 非課税売上(譲渡対価×5%) 課税売上割合の計算上、分母・分子から控除 非課税資産の輸出等
経過利子(下記選択)

①譲渡対価に含める

→非課税売上(譲渡対価×5%)

②受取利子で認識する

→非課税資産の輸出等

ゴルフ会員権 課税対象外
持分会社の持分 課税対象外 課税対象外
金銭債権 非課税資産の輸出等 非課税売上(譲渡対価×5%)

(※1)契約型投資信託とは、委託者と受託者が信託契約を結び、これをもとに発行された受益権を受益者が購入する仕組みです。
(※2)会社型投資信託とは、投資法人を設立し、その発行投資証券等を投資家が購入する仕組みです。
(※3)解約請求とは、投資家が販売会社を通じて、投資信託委託会社に直接解約を請求し、換金する方法です。
(※4)買取請求とは、投資家が販売会社に対して、受益証券の買取を請求し、換金する方法です。
(※5)国外有価証券(株式、投資信託及び公社債)の証券等が発行されている場合における譲渡の取り扱いは、課税対象外となります。
(※6)4月1日以後の有価証券等(株式、投資信託及び公社債)の譲渡にかかる内外判定は、「振替機関又はこれに類する機関(以下「振替機関等」という。)の所在地」、振替機関等の取り扱いがない場合で券面がある場合は「有価証券の所在地」、券面がない場合は「発行法人の本店等の所在地」で判定します。

 

 

おわりに

上記は、一般的な取り扱いとなりますので、詳しくはお取り扱いの金融機関、顧問税理士または税務署にお問い合わせください。

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