会計・税務の知識

2022年06月30日 発行使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度

はじめに

 

自動車重量税とは、自動車の新規登録時または車検の際に支払う税金のことです。

自動車の重量によって課税される金額が変わる税金で、自家用乗用車の場合は0.5トンごとに課税される金額が変わります。

軽自動車の場合は車両の重量にかかわらず一定の金額が課税されます。環境性能に優れた自動車(エコカー)に対しては、減免される場合があります。

 

 

 

1.廃車還付制度の概要

 

「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度」は、平成17年1月から使用済自動車の再資源化等に関する法律(自動車リサイクル法)の施行と同時に、道路運送車両法の新しい抹消登録関係手続と併せてスタートした制度です。

「使用済自動車に係る自動車重量税の廃車還付制度」では、自動車リサイクル法に基づき使用済自動車が適正に解体され、解体を事由とする永久抹消登録申請又は解体届出と同時に還付申請が行われた場合に車検残存期間に対応する自動車重量税額が還付されます。

 

 

2.還付の条件

 

(1) 解体を事由とする永久抹消登録申請書又は解体届出書を運輸支局等に提出すると同時に還付申請書を提出したものであること。

(2) 車検残存期間が1か月以上あること。

 

 

 

3.還付の手続

 

還付申請は、使用済自動車の最終所有者がリサイクルのためにディーラーなどの引取業者へ当該使用済自動車を引き渡し、その後引取業者から使用済自動車が解体された旨の連絡を受けた後に行います。

具体的には、「解体を事由とする永久抹消登録申請」又は「解体届出」の手続の際に、永久抹消登録申請書又は解体届出書と一体となった様式の還付申請書に、還付申請に係る必要事項を記載の上、運輸支局等の窓口へ提出することによって行います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.還付される自動車重量税額

 

(図:国税庁)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.還付されるまでの期間

 

還付申請書が運輸支局等の窓口に提出されてから、所轄税務署長により還付金が支払われるまでにおおむね2か月半程度が目安のようです。

 

 

おわりに

 

自動車を廃車にした際には、廃車業者やディーラーが代理で手続きを行なってくれるケースが多いです。自動車重量税の還付金制度を理解し、廃車時には廃車業者やディーラーに相談をするようにしましょう。 

(担当:古澤)

 

 

 

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