会計・税務の知識

2026年01月22日 発行事例別での医療費控除の判定

はじめに

 

今年も確定申告の時期が近づき、ご準備をされている方も多いのではないでしょうか。そこで、今回は確定申告で特に間違いやすい医療費控除について、よくある事例別にご紹介します。(なお、セルフメディケーション税制については割愛します。)

 

 

 

1.医療費控除の概要

 

1.概要

 その年の1月1日から12月31日までの間に自己または自己と生計を一にする親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超えるときは、次の控除額を所得控除として受けることができます。

【控除額】

(1)医療費の金額(保険金等により補てんされる部分の金額を除く)の合計額

 (注)支払った医療費を補てんする保険金等は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きます。そのため、引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きはしません。

 

(2)10万円

 (注)その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額となります。

 

(3) (1)−(2)=控除額(200万円を限度)

 

2.対象となる医療費

 医療費控除の対象となる医療費は次のとおりであり、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。

(1)医師又は歯科医師による診療又は治療

(2)治療又は療養に必要な医薬品の購入

(3)病院等へ収容されるための人的役務の提供

(4)あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師による施術

(5)保健師等による療養上の世話など

 

3.医療費控除の適用手続き

医療費控除の適用を受けるためには、医療費の領収書から「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書に添付して提出する必要があります。

なお、医療費控除の明細書の記載内容を確認するため、確定申告期限等から5年を経過する日までの間、医療費の領収書を保存することが義務付けられています。

 

 

 

2.医療費の内容に関して間違いやすい事例

 

1.対象となるもの

□病院等へ通院費用(電車やバスなどの公共交通機関が利用できない場合のタクシー代も対象)

□自由診療でインプラント治療を行なった費用

□虫歯治療のため、金歯や金冠を入れた費用

□視力回復レーザー手術に係る費用

□寝たきり老人、傷病者のオムツ代(おむつ使用証明書が必要)

□海外旅行中に海外で支払った医療費

なお、医療費をクレジットカードやローン契約(医療ローンの金利、手数料等は控除の対象外)により支払った場合には、本年中に信販会社等に支払った金額ではなく、病院等に支払った医療費の金額が医療費控除の対象となります。(カード利用日で判定)

 

2.対象とならないもの

□病院等の通院のためのガソリン代、駐車代、高速道路の通行料

□美容目的の歯列矯正費用(歯列矯正が治療上必要と認められる場合の費用は対象)

□近視、老眼、遠視のためのコンタクトレンズの購入費用

□医師の指示によらない個人的な希望による個室の差額ベッド代

□インフルエンザ等の予防接種の費用

□お産のために、実家に帰る交通費

□医師の診断書の作成費用(治療に必要な「診療情報提供料」等に該当する場合は、個別に判断が必要)

 

 

 

おわりに

 

今回は実務で間違いやすい医療費控除に関して絞ってご紹介しましたが、医療費の判定はそれぞれにございますので、ご注意ください。  

(担当:広地)

出典:国税庁 タックスアンサーほか

 

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