相続専門の税理士の探し方は?相続専門の税理士に依頼すべきケースも解説

相続税申告は専門性が高く、依頼する税理士によって税額・節税効果・手続きの正確性が大きく変わります。もし相続経験が少ない税理士へ依頼した場合、特例を使いこなせなかったり、財産評価を誤って税額が増えたりするケースもあります。そこで本記事では、相続専門の税理士の探し方、判断基準、相談すべきケースを詳しく解説します。税理士選びに不安を抱えている方やどこから検討すべきかお悩みの方はぜひ参考にしてください。
相続専門の税理士の探し方

相続税申告は、一般的な税務とは異なり、専門的な知識と豊富な実務経験が求められます。そのため「税理士であれば誰でもよい」というわけではありません。ここからは、相続で後悔しないために押さえておきたい相続専門の税理士の探し方について分かりやすく解説します。
相続専門の税理士をネット検索で見つける
まずはインターネット検索で候補を探す方法です。税理士事務所のホームページでは、相続案件への対応実績、相続税申告の取扱件数、税理士の経歴、料金体系などを確認できます。
特に相続に関するコラムや解説記事を掲載している事務所は、知識と経験が豊富な可能性が高く、信頼性を判断する材料になります。検索する際は、以下の例のように自分の状況に応じてキーワードを絞ると最適な専門家を見つけやすいです。
- 「地域名+相続税」
- 「相続特化 税理士」
- 「海外資産 相続 相談」
また、相続特化型の検索サイトやポータルサービスを利用するのも効果的です。
実際に依頼した人から相続税理士を紹介してもらう
知人や家族経由の紹介も、相続税理士を探すときに有効な手段です。実際に依頼した人の感想は、税理士の対応力や人柄を知る上で大きな判断材料になります。
ただし、同じ税理士でも「説明が分かりやすい」「話しやすい」と感じるかどうかは人によって異なります。そのため、紹介された税理士がすべての人に合うとは限りません。口コミは参考程度に捉え、必ず自分でも情報を確認するようにしましょう。
複数の税理士と面談して相性と能力を比較する
候補となる税理士が見つかったら、必ず面談して比較しましょう。相続税申告では、財産の確認、書類作成、税務署とのやりとりなど長期間のサポートが必要になるため、税理士との相性は非常に重要です。
複数人と話すことで、説明の丁寧さや専門知識、料金体系、信頼性などを比較できます。その結果「この人に任せたい」と思える税理士に出会いやすくなります。初回相談を無料で受け付けている事務所も多いため、積極的に活用しましょう。
面談の際には、申告経験の有無や料金体系、スケジュール感、節税への姿勢なども確認でき、自分に合った税理士を選ぶ判断材料になります。
優秀で信頼できる相続専門の税理士の選び方

相続税申告を税理士に依頼する際、多くの方が悩むのが「どの税理士に依頼すべきか」という問題です。相続税は専門性が高く、担当税理士によって税額・節税効果・申告の正確性に大きな差が生じることもあります。そこで、相続に精通した税理士を見抜くための判断基準として、押さえておきたい8つのポイントを紹介します。
「相続専門」を掲げている事務所であるか
まず注目すべきは、その税理士事務所が相続を専門分野として掲げているかどうかです。ほとんどの税理士事務所は法人税・所得税申告が主業務であり、相続案件に深く精通していないケースもあります。
一方で「相続専門」と公言している事務所は、相続案件を重点的に扱っており、複雑な遺産分割や節税対策に対応できる経験を持っています。経験値とノウハウの蓄積量という点で、専門型事務所は非常に有利と言えるでしょう。
相続税申告の実績件数が豊富であるか
申告件数は実力を測る重要な指標です。相続税申告は専門性が必要であり、実務経験が少ない事務所では評価に時間がかかったり、誤りが生じたりするリスクがあります。
年間件数が多い事務所は、多様なケースへの対応力が高く、土地評価や特例適用の判断にも強い傾向にあります。また件数の多さは依頼者から選ばれ続けてきた証でもあり、信頼性につながります。このように申告実績が豊富な事務所ほど、正確性・対応力・安心感の面で優れていると言えるでしょう。
相続に強い税理士が複数在籍しているか
税理士は個々の経験値によって対応の質が大きく異なります。相続専門税理士が複数在籍している事務所なら、難易度の高い案件でも複数視点で検討でき、より的確な判断につながります。
相続はひとつとして同じ案件がないため、経験豊富な税理士が多い事務所ほど強い傾向にあります。相続専門税理士が複数在籍していれば判断の偏りや見落としを防ぎやすく、複雑な相続でも安心して任せられる体制が整っているでしょう。
報酬体系が適正であるか
相続税の税理士報酬は遺産総額の0.5%〜1.0%が相場とされています。極端に高額・極端に安価な料金体系には注意が必要です。特に「安すぎる報酬」は、評価精度の低さや特例見落としにつながることもあり、結果的に納税額が膨らむリスクがあります。
料金の内訳や業務範囲が明確に説明されているかどうかも、信頼できる事務所かを見極める重要なポイントです。また、成功報酬制を採用している事務所は料金が割高になる傾向があるため、契約前に必ず内容を確認しましょう。
相続の中でも明確な得意分野があるか
相続税申告と一口にいっても、その内容はさまざまです。税理士によって得意分野が異なるため、相続内容に合った専門性を持つかどうかを確認することが大切です。
例えば、相続には次のような分野があります。
- 不動産評価
- 非上場株式評価
- 二次相続対策
- 事業承継
中でも不動産評価は税額に直結する重要なポイントです。土地評価に強い税理士であれば、評価額を適切に見直すことで、結果的に節税につながる可能性があります。自分の相続内容に合った強みを持つ税理士を選ぶことで、納得のいく相続税申告につながるでしょう。
相談対応が丁寧で、スピード感があるか
相続税申告は、相続開始から10ヵ月以内に申告・納税を完了させる必要があるため、税理士の迅速な対応が必要です。質問への回答が遅い、説明が分かりにくいといった事務所は、手続きの遅れや不安につながる恐れがあります。
また単にスピードが早いだけでなく、相談者の状況に寄り添い、丁寧に説明してくれる姿勢も重要な判断ポイントです。コミュニケーション不足は、認識のズレやトラブルの原因になりやすいため注意しましょう。口コミや顧客満足度などの公開情報も、対応力を見極める参考になります。
還付実績があるか
相続税には、申告後であっても税金が戻る「還付」制度があります。例えば、以下のようなケースには、すでに納めた相続税が還付されることがあります。
- 土地評価を見直した結果、評価額が適正に下がった場合
- 控除や特例の適用漏れが後から判明した場合
こうした還付は、単なる手続きではなく、相続税評価に対する深い知識と綿密な分析がなくてはいけません。そのため、還付実績が豊富な事務所は、評価の正確性や専門性が高いと判断できます。
税務調査率が低い事務所であるか
相続税申告では、節税ができたとしても、根拠の薄い評価や無理な解釈を行っていると、後から税務調査が入るリスクがあります。そのため、税務調査率が低い事務所は、適正かつ安全な申告を行ってきた実績があると判断できます。
また税理士が申告内容の妥当性を文書で説明する「書面添付制度」に対応している事務所もおすすめです。税務署側の理解が得られやすく、調査対象となる可能性を下げる効果も期待できます。
相続専門の税理士に依頼すべきケース

相続税申告はすべてのケースで税理士への依頼が必須というわけではありません。しかし状況によっては専門家に任せたほうが安心なケースもあります。ここからは、相続専門の税理士に依頼すべき具体的なケースを分かりやすく解説します。
遺産総額が基礎控除を超えそうな場合
遺産総額が基礎控除を超えそうな場合は、早めに税理士へ相談するのが望ましいです。相続税は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」という基礎控除額を超えると申告が必要になります。遺産額の判断には不動産・預金・有価証券などすべての資産評価が必要で、評価方法次第で税額が大きく変動します。
また、相続税申告は相続開始から10ヵ月以内に行わなければならず、遺産分割協議が終わっていなくても期限は延びません。「控除を超えそう」「資産額の判断が難しい」と感じた時点で、早期に税理士へ相談しましょう。
土地など評価の難しい不動産が含まれる場合
土地など評価の難しい不動産が含まれる場合は、相続専門の税理士に依頼すべきです。土地や建物の相続税評価は非常に複雑で、形状・立地・利用状況によって評価額が大きく変わります。
路線価方式や倍率方式の選択、借地権・貸地の有無など、専門知識が求められる判断ポイントも多いです。もし誤った評価をすると、本来より高い相続税を支払ってしまうリスクがあります。
不動産の割合が高い相続ほど、税理士による正確な評価が節税につながりやすいため、早めに相談するメリットは大きいでしょう。
特例や控除を使って節税したい場合
特例や控除を確実に活用して節税したい場合は、税理士への依頼がおすすめです。相続税には「小規模宅地等の特例」や「配偶者の税額軽減」「特定事業承継税制」など、税負担を大きく軽減できる制度があります。しかしいずれも適用要件が細かく、判断を誤ると適用不可や税務署からの否認につながるリスクがあります。
税理士に相談すれば、利用可能な特例を一つひとつ精査した上で、必要書類の準備から申告までを一貫してサポートしてもらえます。制度を活かしきれずに損をしたくない人は、税理士への依頼を検討しましょう。
遺産分割が完了し「申告だけ残っている」場合
遺産分割が完了していても、相続税申告は税理士に任せるのが安心です。「申告するだけ」と思われがちですが、相続税申告には特例の適用漏れや控除漏れ、財産評価の誤りなど、見落としやすいポイントが多く存在します。こうしたミスは、後から追徴課税を受ける原因にもなりかねません。
税理士に申告のみを依頼すれば、内容を専門家の視点でチェックしてもらえます。その結果、申告の正確性を高めつつ、適正な評価による節税効果が期待できるでしょう。
まとめ
相続税申告は、税理士選びによって結果が大きく変動する手続きです。相続に強い税理士を探す際は、インターネットで実績や専門性を確認した上で候補を絞り、口コミなどを参考にしつつ選ぶと良いでしょう。
また複数の税理士と面談し、節税提案力、料金体系、説明の分かりやすさなどを比較することで、自分に合った専門家へ安心して依頼できます。特に遺産総額が基礎控除を超える場合や、不動産評価・特例適用が絡む申告では、税理士の力量がそのまま税額へ反映されることもあります。
「誰に相談すべきかわからない」「身近に頼れる人がいない」と感じる方は、一人で抱え込む必要はありません。まずは相続に詳しい専門家へ相談し、最適な解決ルートを検討しましょう。「やさしい相続相談センター」では、相続税申告が得意な専門税理士を紹介可能です。お気軽にお問い合わせください。
相続税申告は『やさしい相続相談センター』にご相談ください。
相続税の申告手続きは初めての経験で不慣れなことも多くあると思います。
しかし適正な申告ができなければ、後日税務署の税務調査を受け、思いがけず資産を失うこともある大切な手続きです。
やさしい相続相談センターでは、お客様の資産をお守りする適切な申告をサポートさせていただきます。
初回相談は無料です。ぜひご相談ください。
また、金融機関や不動産関係者、葬儀関連企業、税理士・会計士の方からのご相談やサポートも行っております。
小谷野税理士法人の相続専門スタッフがお客様へのサービス向上のお手伝いをさせていただきます。
監修者

山口 美幸 小谷野税理士法人 パートナー税理士・センター長
96年大手監査法人入社、98年小谷野公認会計士事務所(小谷野税理士法人)入所。
【執筆実績】
「いまさら人に聞けない『事業承継対策』の実務」(共著、セルバ出版)他
【メッセージ】
亡くなった方の思い、ご家族の思いに寄り添って相続の手続きを進めていきます。税務申告以外の各種相続手続きも、ワンストップで終了するように優しく対応します。


